難しく考えなくてもいいんだと言ってくれる一冊。これはきっと大人に響くような気がします。
ヨシタケシンスケという絵本作家
ヨシタケシンスケさんの絵本は知っていた。友人の子供にプレゼントしたこともある。その時は作者ではなく書店で見つけて私が気に入ったので買った。「なつみはなんにでもなれる」という本だ。もう何年も前に店頭でパラパラと読んだだけなのでどんなお話かは覚えていないけれど、これから大きくなっていく子供たちにぜひ贈りたいと思って決めた。
ある時たまたまテレビに出ていたヨシタケさんを拝見した。対談番組だったのでヨシタケさんの言葉を聞くことができた。想像していた感じと少し違っていて、でもその感じに好感を持った。それをきっかけにヨシタケさんの絵本にもっと興味が湧いた。
友人のオススメ
去年のコロナ禍自粛真っ最中に友人から「これ、いいよ」と言っておすすめされたのがこれまたヨシタケさんの絵本だった。気になっていた1冊だったが買う機会がなく、この友人のひとことですぐにポチッた。
「あつかったらぬげばいい」
あつかったら ぬげばいい
という言葉から始まる色んなシチュエーションでのひとこと、ひとことが心に沁みた。短い言葉だからこそガツンと効く。そして読んだ時の自分の状態で響く言葉は違うだろう。響く言葉から自分の状態を知ることができる、とも言える。
少しばかり心理学を学んだり、これまでの人生経験からある程度は自分の感情をなだめたりすかしたりできるようになったが、どうしようもなくなる時がたまにやってくる。そんな時、ふとこの本を開いてみるのだ。最初に響いた言葉がいまだに心を動かす。そっか、まだ拭い切れていなかったんだなと気づく。まぁいい。またここからぼちぼち行こう。あつかったらぬげばいい、のだから。